2011年11月8日火曜日

アンケートが難しい時代

ニコニコ動画のネット世論調査を見ました。 なかなか偏った結果ですね。

ニコニコ動画にアクセスするのは若い世代に偏っていると言われています。 参加人数の関係からか、50代以上がひとまとめにされています。 少子高齢化の今、世論調査としての体をなしてないません。

じゃあマスメディアの世論調査はまともか?っていうとそんなことはないです。 未だに電話を使ったRDD方式とかやってるようですしね。 ずっと前から言われている

  • 個人情報保護法が施行されたあたりの時期から、「知らない人からの電話には出ない」人がいる。
  • 携帯しか持ってない人が調査対象に入っているのか不明。

っていう事柄への対策はどうなったんでしょう? 世論調査の電話に出る人は、知らない人からの電話に抵抗が少ない高齢者に偏ってそうです。

その他に、「マスメディアが嫌いな人は調査に回答しない」ということも前々から言われていました。 そして、今でこそマスメディアでも普通にネットを使っていますが、一時期「全部ネットが悪い」とでも言うかのようにネットを扱っていたことがあります。 それは商業的な「ネットへの危機感」と「テレビを見る人の囲い込み」が理由であり、マスメディアが一方的に作った壁です。 ネットで発言している人は「玉石混交の個人×たくさん」でしかないのに、それを十把一絡げで悪いと言い切ってしまったのです。 ネットで悪さをしていた人以外の、普通の人から見ればたまったものではありません。 これがマスメディアを信用する/信用しないの壁になっています。 この「壁」のせいでマスメディアが嫌いな人は確実に増えていると思われます。 昔悪人扱いされた人々はネット世論調査に多くの影響を与えていることでしょう。

今は年齢層や所属するコミュニティーによって主に使うメディアが違っています。 そして良く使うメディアの世論調査には協力しやすいでしょうし、そうでないメディアの調査は拒否する傾向があってもおかしくありません。 どのメディアが調査したかによって偏りが出るのは仕方のないことです。 この状況で全員を対象にした公平公正な世論調査をするのは非常に大変なことです。

見るほうからすれば、もともと世論調査を見るときは、偏りがあるという前提で見なければなりませんでした。 今は、その偏りがマスメディアの作った「壁」で大きくなっているのも織り込まなければならなくなっています。 あるメディアの世論調査を見るときは、そのメディアを利用する人の顔を想像しながら見なければなりません。

...

関係ない話ですが、世間に影響を与えそうな調査でもう1つ思いつきました。 視聴率ってのも「マスメディアの世論調査」と同じ傾向がありそうですよね。 今の時代、「視聴率調査用の機械を置かせてくれ」と言われてOKするのはお人よしな人です。 視聴率調査に答えるのは高齢者に偏ってそうです。

「そんな偏った調査結果に意味があるのか?」と思ったけど、テレビを見ている人と視聴率調査用の機械を受け入れる人の層がかぶっているのならば、「テレビを見ている人の中で評判がよい番組は何か?」ってのを調べるのに有用な気もしてきました。 本当にかぶっていればの話ですが...